貿易統計解説

2024年の日本の貿易統計データを総括 — 輸出96.4兆円・輸入109兆円の中身

2026/5/15Kouro Team

財務省の貿易統計確報値が出揃い、2024年の日本の貿易の輪郭がほぼ確定しました。本稿では Kouro 上の集計(HS2 ベース)から、2024年の輸出入を品目・国・港の3軸で短くまとめます。

全体像 — 2022年比で輸出は10%増、輸入は5%減

輸出輸入
2022年88.2兆円114.4兆円
2023年91.1兆円106.6兆円
2024年96.4兆円109.0兆円

輸出は3年連続で増加。輸入は 2022 年のエネルギー価格高騰のピーク(114.4兆円)から段階的に縮小し、2024年も前年比微増にとどまりました。

輸出を牽引する3品目

2024年の輸出 96.4兆円のうち、上位3つの HS 類で約 58%(55.5兆円)を占めます。

HS2品目2024 輸出額
87自動車・自動車部品22.8兆円
84一般機械(半導体製造装置を含む)18.9兆円
85電気機器(集積回路など)14.7兆円

特に乗用自動車(HS 8703)単体で 16.2兆円。HS 87 全体の 7割を占める基幹品目で、対米輸出が同年 7.5兆円と圧倒的シェアを持ちます。

集積回路(HS 8542)も 4.9兆円と単独 4桁台で、半導体製造装置(HS 8486、4.5兆円)と合わせると「半導体関連」だけで約 10兆円の輸出規模に達します。

輸入は依然エネルギーが最大カテゴリ

HS2品目2024 輸入額
27鉱物性燃料(原油・LNG・ナフサ等)25.4兆円
85電気機器15.9兆円
84一般機械11.0兆円

鉱物性燃料(HS 27)の輸入は 2022 年 33.6兆円 → 2023 年 27.3兆円 → 2024 年 25.4兆円と縮小傾向。原油価格の落ち着き+円高方向への一時的調整が効いています。詳細品目ではナフサ(HS 271012190)が石油化学原料として継続的に高い輸入額を維持しています。

医薬品(HS 30)の輸入が 4.3兆円と HS 27, 85, 84 に次ぐ規模に膨張しているのも近年の特徴です。米国(1.0兆円)、アイルランド(0.5兆円)、英国(0.4兆円)、スイス(0.4兆円)と欧米先進国からの調達が中心です。

主要貿易相手国 — 米中の輸出/輸入逆転

2024 年の上位パートナーは以下の通り。

輸出先 TOP5

  1. アメリカ — 19.7兆円
  2. 中国 — 17.1兆円
  3. 台湾 — 6.4兆円
  4. 韓国 — 6.2兆円
  5. 香港 — 4.2兆円

輸入元 TOP5

  1. 中国 — 24.6兆円
  2. アメリカ — 12.3兆円
  3. オーストラリア — 8.0兆円
  4. UAE — 5.6兆円
  5. サウジアラビア — 4.5兆円

輸出は米国がトップ(中国を上回る逆転状態が継続)。輸入は中国がダブルスコアで最大の調達元で、3位以下はオーストラリア・中東のエネルギー資源系が並びます。

港別 — 名古屋税関の輸出シェア

2024 年の輸出額を税関別に見ると、名古屋税関が 15.7兆円で最大、続いて成田航空貨物(13.7兆円)、横浜(8.1兆円)、神戸(7.1兆円)、東京(6.8兆円)の順。名古屋を中心とする自動車輸出と、半導体・精密機器を運ぶ成田空港の重要性が改めて確認できる構造です。


ここで使用したすべての数字は Kouro 上の分析ページから HSコード・国・期間を指定して即時に再現できます。記事内のリンクから HS コードページに飛ぶと、当該品目の月次推移・国別シェアを見られます。

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