2024年の日本の貿易統計データを総括 — 輸出96.4兆円・輸入109兆円の中身
財務省の貿易統計確報値が出揃い、2024年の日本の貿易の輪郭がほぼ確定しました。本稿では Kouro 上の集計(HS2 ベース)から、2024年の輸出入を品目・国・港の3軸で短くまとめます。
全体像 — 2022年比で輸出は10%増、輸入は5%減
| 年 | 輸出 | 輸入 |
|---|---|---|
| 2022年 | 88.2兆円 | 114.4兆円 |
| 2023年 | 91.1兆円 | 106.6兆円 |
| 2024年 | 96.4兆円 | 109.0兆円 |
輸出は3年連続で増加。輸入は 2022 年のエネルギー価格高騰のピーク(114.4兆円)から段階的に縮小し、2024年も前年比微増にとどまりました。
輸出を牽引する3品目
2024年の輸出 96.4兆円のうち、上位3つの HS 類で約 58%(55.5兆円)を占めます。
| HS2 | 品目 | 2024 輸出額 |
|---|---|---|
| 87 | 自動車・自動車部品 | 22.8兆円 |
| 84 | 一般機械(半導体製造装置を含む) | 18.9兆円 |
| 85 | 電気機器(集積回路など) | 14.7兆円 |
特に乗用自動車(HS 8703)単体で 16.2兆円。HS 87 全体の 7割を占める基幹品目で、対米輸出が同年 7.5兆円と圧倒的シェアを持ちます。
集積回路(HS 8542)も 4.9兆円と単独 4桁台で、半導体製造装置(HS 8486、4.5兆円)と合わせると「半導体関連」だけで約 10兆円の輸出規模に達します。
輸入は依然エネルギーが最大カテゴリ
| HS2 | 品目 | 2024 輸入額 |
|---|---|---|
| 27 | 鉱物性燃料(原油・LNG・ナフサ等) | 25.4兆円 |
| 85 | 電気機器 | 15.9兆円 |
| 84 | 一般機械 | 11.0兆円 |
鉱物性燃料(HS 27)の輸入は 2022 年 33.6兆円 → 2023 年 27.3兆円 → 2024 年 25.4兆円と縮小傾向。原油価格の落ち着き+円高方向への一時的調整が効いています。詳細品目ではナフサ(HS 271012190)が石油化学原料として継続的に高い輸入額を維持しています。
医薬品(HS 30)の輸入が 4.3兆円と HS 27, 85, 84 に次ぐ規模に膨張しているのも近年の特徴です。米国(1.0兆円)、アイルランド(0.5兆円)、英国(0.4兆円)、スイス(0.4兆円)と欧米先進国からの調達が中心です。
主要貿易相手国 — 米中の輸出/輸入逆転
2024 年の上位パートナーは以下の通り。
輸出先 TOP5
- アメリカ — 19.7兆円
- 中国 — 17.1兆円
- 台湾 — 6.4兆円
- 韓国 — 6.2兆円
- 香港 — 4.2兆円
輸入元 TOP5
- 中国 — 24.6兆円
- アメリカ — 12.3兆円
- オーストラリア — 8.0兆円
- UAE — 5.6兆円
- サウジアラビア — 4.5兆円
輸出は米国がトップ(中国を上回る逆転状態が継続)。輸入は中国がダブルスコアで最大の調達元で、3位以下はオーストラリア・中東のエネルギー資源系が並びます。
港別 — 名古屋税関の輸出シェア
2024 年の輸出額を税関別に見ると、名古屋税関が 15.7兆円で最大、続いて成田航空貨物(13.7兆円)、横浜(8.1兆円)、神戸(7.1兆円)、東京(6.8兆円)の順。名古屋を中心とする自動車輸出と、半導体・精密機器を運ぶ成田空港の重要性が改めて確認できる構造です。
ここで使用したすべての数字は Kouro 上の分析ページから HSコード・国・期間を指定して即時に再現できます。記事内のリンクから HS コードページに飛ぶと、当該品目の月次推移・国別シェアを見られます。